ひとことで外壁塗装といっても、施主さまの想いは人それぞれ。
今回ご依頼いただいた施主さまのお宅は、二階建てのレンガ調のお家です。
築15年程になるお宅の外壁塗装をお考えになったきっかけは、お家を建てた会社から「塗り替えませんか?」と案内が来たことだったそうです。そこで、弊社にご連絡をいただきました。
お話を伺うと、「壁の色は特にこだわるつもりもないから、単色で」とのこと。
しかし私どもの経験上、このようなレンガ調の外壁は、色を単色にしてしまうと味気ない印象になってしまうと思い、多彩色を提案しました。
多彩色とは、2色・3色仕上げで施す塗装で、すでに化粧サイディングなどによってパターンのついている外壁を塗装する際に最適な工法です。1色だけでは出せない奥行きや、深みのある仕上がりが持ち味となっています。
しかし「多彩色はいかがでしょう! 」と言っても、実際に目で見てみないといまひとつピンとこないもの。どうすれば多彩色の良さが伝わるだろう…と話していると、
「それならば一度見てもらってはどうか」
という提案が出たので、以前に多彩色で施工させていただいたご近所のお宅を少し拝見することに。
いざ見てみると、「こんなにちがうものなんだなあ」とご施主さま。
こうして多彩色の魅力を知っていただいたうえで、『ウォールバリア多彩仕上げ工法』という工法で塗ることになりました。
ウォールバリア多彩仕上げ工法とは、外壁を塗る際に特殊なローラーを使う工法で、認定を受けないと施工できないものです。
2色以上の色を複雑に配色していくため、センスが伴う職人技が必要になります。
そして今回の工事でネックとなったのは、門扉横のお庭に植えられた2本のサボテン。
2階のベランダまで伸びたその姿はあまりにも目を引きます。年に3回50輪ほどの花をつける、近所でもちょっと有名なサボテンなんだそうです。
しかし、ぐんぐんと伸びた数メートルにもなる立派なサボテンは、作業をするための足場を組む際にどうしても妨げになってしまいます。
「どうしても邪魔なら切ってしまっても……」
施主さまはそうおっしゃってくださいましたが、足場屋さんとも相談した結果、大切に育てられていたサボテンは何とか切らずに施工を続けることが出来ました!
作業は順調に進み、全体の水洗い、下塗り上塗りをして、ヒビや継ぎ目を埋めるシーリング工事も施しました。
また、工事中にバルコニーに雨漏りを発見。ここもしっかり埋めてシーリングし、最後にウォールバリア多彩仕上げ工法を施して完成です。
塗替えでありながら塗った感のないその自然な味わいは、視覚の贅沢とも言うべき見事な色彩りです。
ご施主さまより、ご近所の方からも大変評判が良かったとおっしゃっていただきました。
お客様のご希望にただ沿うだけではなく、それがより良い選択となるように、お力添えしていきたいと思います…。
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